掛け軸を鮎の絵に替えました。美術品、ご覧ください+四季派学会の夏季大会は29日、ゲストは作家の島田雅

 
 黴(かび)の香に わかれて書庫を いでにけり      (久保田 万太郎)

 書庫の蔵書が、梅雨の季節、黴の匂いを漂わせている、というのでしょう。こうした本は和本かな。劇作家で俳人でもあった万太郎、その家の書庫にはどんな書物が架蔵されていたのかなと想像します。句集はもちろんですが、江戸期の歌舞伎関連の版本などが多かったのでは。

 さて、書庫などないわが家ですが(あったらいいでしょうね)、リビングの掛け軸、初夏を迎えて、恒例の鮎の絵に掛け替えました。

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 リビング、なんとなく涼しくなります(笑)。さて、このところ、レポートしたい美術展にはご無沙汰です。この際ですから、わが家の骨董品?やら美術品、ちょっとご紹介しましょう。まずこちらの扁額を。

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 電話とFAXの後ろに立てた扁額、どういう代物か判りませんが、紀州の老母の住まいに飾っていました。蠅のフンがそこいらにくっついてます(笑)。まあ捨ててもいい、くらいのモノですが、子どものころからずっと見てきたので、お守り替わりに置きました。

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 その扁額のうえの壁面、四つの作品を飾っています。右から、松山市在住の歌人の角田純さんのドローイング作品と、吉原洋一さんの撮った吉増剛造さんのポルトレです。吉増さん、箱根の強羅で撮られた一枚ですね。

 その左に、上下に飾ったのが、下が石川九楊さんの書、人麻呂の万葉歌「東(ひむがし)の野に陽光(かぎろひ)の立つ見えて かへり見すれば月傾きぬ」を九楊流に書いたものです。上のは、加納光於さんの版画作品で、平家物語をテーマにした連作のひとつですね。馬の形象がアクセントです。加納さん、今年の11月1日から年内いっぱい、瀧口修造ゆかりの富山県美術館で企画展がありますよ。

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 続いて、玄関のエントランスに並べた作品です。順に、森堯茂さんの鉄の彫刻作品「岬」、そして次はブリキ作品ですね、秋山祐徳太子さんの「皇帝」、手前のがこちらも森堯茂さんの「弧の空間」、こんなラインナップです。

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 壁面の二点、左のは、日和崎尊夫(たかお)さんの小口木版の作品です。右のは、現代アーティストの田中明子さんのオブジェ。日和崎さんの作は、もう38年前!ですね、僕の結婚のお祝いにと、俳人の坪内稔典さんに頂戴したもの。ネンテンさん、日和崎さんとは懇意だったようですね。

 それから、狭い廊下にも何点か掛けています。

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 司修さんの版画作品、「猫」ですね。次は、あのジャコメッティのエッチングの精巧な複製、これは来客に人気あります(笑)。そしてテンペラ画ですが、これは吉岡正人さんの作品です。

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 まだありますが、まあこれらの写真作品4点でお仕舞としましょう。カラーとモノクロの二点、吉増剛造さんによる二重露光写真です。そしてカラーで風景がブレボケになったのは、京都在住の写真家の田村尚子さんの作、最後の花は、森山大道さんの写真ですね。いかがでしょうか。

 さて最後は、今月29日(土)の午後に市ヶ谷の法政大学で開催される、「四季派学会」の夏季大会のお知らせをいたします。今回は、朔太郎研究が専門の安智史さんによる研究発表「吉本隆明の『四季』派批評ー批判と和解を中心に」がまずあってその後に、ゲストでお招きする作家の島田雅彦さんによる講演「心の秘境開拓」が聴講いただけます。 島田さん、このところは肩書に、作家以外に俳優とあるようですね。近影をどうぞ。

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 どんな講演になるか、タイトルだけではよくわかりませんが(笑)、僕からは、いちおう近代詩の「四季」グループに関係した詩人の世界に言及くださいな、とはお願いをしています。「オッケーです」とのこと、さあどんなお話がうかがえるか、期待しましょう。この夏季大会、聴講無料です、どなたでもどしどしいらしてくださいな。

 詳しくは、「四季派学会」のHPをご覧ください。会場の案内も出ています。

 https://shikiha.webnode.jp/

 お別れの引用句です。以前に購入したままで読了していなかった、古代文学研究の泰斗である西郷信綱さんの著作『斎藤茂吉』(朝日新聞社)を読みだしています。そこで茂吉の恋歌が採りあげられていますが、へええ、こんな歌を茂吉が詠んでいたのか、という一首に出遭いました。ちょっと佳いですよ。

「しら玉の憂(うれひ)のをんな我(あ)に来(きた)り 流るるがごと今は去りにし」

            (斎藤 茂吉  歌集『赤光(しゃっこう)』より)

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