テーマ:現代美術

原美術館、現在は加藤泉展です+帰帆さんのソロアルバム「SAYONARA」に作詞で参加しました

 鐘の音の きらめき散るや 秋の風     (松本 邦吉)  ここしばらく東京は秋晴れが続きます。明るい陽射しのなかで風にのってお寺の鐘の音が聴こえてくるのでしょう、鎌倉あたりの情景かな。それを「きらめき散る」と表現しています。詩人の松本さんの二年前の句集『かりぬひ抄』からの一句。  いきなり横長画面の油彩画との…
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富山県美術館では「瀧口修造/加納光於《海燕のセミオティク》2019」展が始まりました。オープニングに参加しました。

 為にする 俳句はしらず 初しぐれ     (加藤 郁乎)  句集『初音』から引きました。この句集は1998年の刊行。イクヤ―ノフ氏晩年の句が並びます。俳句とはなにか、というモチーフも近代俳句以来よく詠まれますが、『初音』にもかなり目立ちます。こちらは冬季の作ながら、「俳人に遠い人ゐる寒さかな」なんて作も。ともに凡庸な俳人を揶…
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愛媛紀行・久万美術館の企画展を観ました+松山市内の久米官衙遺跡群を見学、これには唸りました

 野分吹き返し立てたり 雲の峰    (高橋 睦郎)  睦郎氏の句集『十年』で詠まれた野分、つまり台風の句です。台風の強い風が雲の峰を立てていった、と風雅に表されますが、目下日本列島を狙う今年の19号は、史上最強!のものとか。とても俳句になど詠んでいる場合ではありません。  台風19号の接近が先週でなくて良かったです。先…
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リボーンアートフェスティヴァル、吉増剛造さんの「詩人の家」を訪ねました+出演した「放送大学」特別講義、9月28日に…

 刃を入れるべく 紅き林檎をぬぐひけり    (木下 夕爾)  詩人の木下夕爾は俳句も作りました。句作では久保田万太郎の指導を受けたこともあるとか。なるほど、よくわかる気がします。さりげない人事面を素材とした抒情句ですから。さて九月も半ばをすぎて、林檎の季節になってきましたね。  8月3日に始まり、9月29日まで…
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DIC川村記念美術館では画家の彫刻展OP+恵比寿のMA2では手塚愛子展とシス書店は赤木仁展です

 鳴く蟲の ただしく置ける 間(ま)なりけり    (久保田 万太郎)  9月も半ばとなり、夜に外に出ると、秋の虫の声が大きくなりました。万太郎、本職は劇作家で演出家。ですから、虫の声だって間を測って聴いていますね(笑)、さすが。さあやっと涼しくなってくれるでしょうか。  千葉県の佐倉市にあるDIC川村記念美術館…
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国立新美のボルタンスキー展、見応えがあります+『荷風と玉の井』トークイベント、なかなかの盛況でした

 金魚大鱗(きんぎょ たいりん) 夕焼(ゆやけ)の空の如きあり   (松本 たかし)  関東地方、やっと長い梅雨が明けました。この句、赤い金魚の大きな鱗を詠んだものですが、例えられた夕焼けの空、まさに梅雨明けの真夏の夕空、でしょうね。作者は、明治39年に宝生流の能役者の家に生まれたのですが、病身のために能楽の世界に生きることを…
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ワタリウムではジョン・ルーリー展、愉快です!+エスパス・ルイヴィトンではボルタンスキー作品

  夕立の ふりそこなひに 出会ひけり     (加藤 郁乎)  まだ梅雨の真っ最中ですから、夕立を出すにはちょっと早いのですが、句集『初昔』(1998年)のなかにこれを見つけて面白いので引きました。「ふりそこなひ」とはどういう様子を言うのでしょう?イクヤ―ノフ氏、例によって形而情学的難解俳句、です(笑)。  先日、外苑…
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掛け軸を鮎の絵に替えました。美術品、ご覧ください+四季派学会の夏季大会は29日、ゲストは作家の島田雅

   黴(かび)の香に わかれて書庫を いでにけり      (久保田 万太郎)  書庫の蔵書が、梅雨の季節、黴の匂いを漂わせている、というのでしょう。こうした本は和本かな。劇作家で俳人でもあった万太郎、その家の書庫にはどんな書物が架蔵されていたのかなと想像します。句集はもちろんですが、江戸期の歌舞伎関連の版本などが多かったので…
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砂丘館では加藤啓展と俳誌「白茅」創刊記念イベント+新潟の「豪農の館」に感動しました

   春寒や 棄民にとほき 夕ごころ      (安東 次男)  俳句のなかに「棄民」なんていう言葉を持ってくるところは、さすがあんつぐさん、です。棄民、政府によって切り捨てられた元自国民、という意味ですが。詩人の中村稔さんが、「普通の俳人の俳句とは違うところがある。句以前の世界の拡がりがあり、その世界が十七文字に凝縮されている…
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原美術館の「自然国家」展、オープニングに参加、刺激的です+水族館劇場、観ました!

 春愁の 人しやがみ 野は曲るなり    (高橋 睦郎)  睦郎氏の句集『十年』から引きました。これ、「しやがみ」も「曲る」も、典拠は西脇順三郎でしょう。晩年は俳諧的な諧謔を重んじた西脇でした。西脇ワールドに春愁をとり合わせたところが、この句のお手柄。面白い一句です。  北品川の原美術館では、「自然国家 Dreami…
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デュシャンと全裸でチェスをするのはイヴ・バビッツ+川村記念美のJ・コーネル展のオープニング

   噴水の りちぎに噴けり 万愚節      (久保田 万太郎)  季語の万愚節(ばんぐせつ)は、エープリルフールのこと、四月馬鹿とも言いますね。今年は明日がそれにあたりますが、今年の4月1日は特別です。平成に替わる新元号の発表が、午前11時半にあるとか。4月1日の午前中ならウソをついてもOKというのですから、贋の新元号があち…
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庭園美術館では岡上淑子展、素敵です

  家に居る 漁夫に雲湧く 春の山     (飯田 龍太)  父の蛇笏はもちろん、息子の龍太も甲斐の国に生まれて育ちました。ですから、「漁夫」の一語が新鮮?ですね。川魚を獲る漁夫、と読んでいいのかな。漁を休んで寛いでいる家のうしろに雲がもくもくと湧いた、という山国の春の平和な情景でしょう。  さて、まずこのフォトコラージ…
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掛け軸を「雛人形之図」に替えました+国立新美のイケムラレイコ展、見応えあります

   原稿紙 まだ白のまま 桃の花   (森 澄雄)  森澄雄は、安東次男や金子兜太と同じ、加藤楸邨の結社「寒雷」の門下ですが、楸邨の端正な句風を一番ストレートに受け継いでいます。桃の花が咲いて季節は春、万事がモゾモゾと発動しだす季節ですのに、詩心は動かないのか、句を書こうとする原稿用紙は白いまま。わかりやすいですね(笑)。 …
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うらわ美術館のアートブック展は要注意です+東博のデュシャン展、収穫大でした

   こぞのゆき 文友詩敵 なくもがな      (加藤 郁乎) 「こぞのゆき」というのは、あの犯罪者詩人フランソワ・ヴィヨンの名フレーズ「去年の雪 いま何処」から、です。ともに文学や詩を語る友人がそばにいてほしい、雪もよいの夕暮れ時に、抱いた感慨でしょう。イクヤ先輩、晩年は江戸座俳諧の趣味が合うというので、飯島耕一さんと親しか…
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